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抗議活動の拡大

テュニジアで始まった大衆抗議活動は、ムバーラク退陣という歴史的出来事を成し遂げた。

このデモは、ヨルダン、アルジェリア、イラク、イエメン、モロッコ、レバノン等に拡大し、震源のテュニジアでも未だに継続しているようだ。また、今日、テヘランで、18日にはシリアでもデモが企画されていると聞き及んでいる。

これらのデモは大衆の不満の発露であることは事実ながら、組織のされ方も、その要求の内容も異なるようだ。ヨルダンにおいては職能組合等が、政府による価格抑制政策に反発し、あるいは逆に大衆が物価の高騰に反発している由で、テュニジアでは大統領退陣にもかかわらず継続する旧態依然とした権力構造への挑戦、アルジェリアではテュニジアと同様に労働組合や官製野党が一定の役割を果たしているようである。その一方で、イランにおけるデモは、政権交代のにおいが強いようである。

イラクにおいては、継続する不安定に対するあらゆる不満が凝縮された感があり、ある場所では政府の腐敗、ある場所では停電への不満、ある場所では配給食糧の削減への不満、そしてある場所では、再度独裁化が懸念されるマーリキー首相への反発といった形で、行動が起こり始めている。イラクのデモは、大都市貧困地域および南部が主役のようで、現時点では、ムクタダー・ッ=サドル一派以外の過激な勢力により利用されているようには見えないが、イエメンのアビヤーンでの混乱などは、同地に根を張っていると言われるカーイダ系には好機と写るのかもしれない。

このように見てくると、デモの悪い意味での発展系もまだまだありそうだし、エジプトやテュニジアでは、移行時期と言えども、不安定要素が小さくなさそうである。大衆活動の行方から、まだ目が離せない。

平成23年2月14日記

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